チームを率いる深町監督からの信頼も厚い実践学園DF土方飛人

 令和3年度関東高校サッカー大会東京予選に続き、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選も制した実践学園。そんな東京屈指の強豪チームをまとめ上げているのがキャプテンのDF土方飛人選手。チームを率いる深町監督からも「彼がいないとこのチームは難しい」などと絶対的な信頼を得ているキープレイヤーにインターハイ出場を決めた準決勝後、話を聞いた。

ーーまず試合を振り返っていただけますでしょうか?

 前半の入りの部分でちょっと集中力を欠いていたかなと全体でも感じていました。その中で途中で落ち着きを取り戻して前から押し込んでキーパーのミスで点点を取ることができてそこは良かったと思います。

 後半は相手が回してきて、対応するのに少し時間がかかってしまって、そこからの失点というのもあって厳しい展開にはなってしまったんですけれども、チーム全体で冷静に対処できたのは良かったと思います。

ーー攻撃陣に関してはどう思っていますでしょうか?

 ウチのウイングは速くて足元もあって、本来は今負傷中のFW清水大輔がいるので、清水に当てて、2枚目、トップ下の7番、8番が飛び出るというスタイルなんですけど、「自分たちが守れば前線の選手が決めてくれる」という信頼関係があります。

ーー自分自身としてはどんなことに注意してプレーしていましたでしょうか?

 前回(関東大会予選)の駿台学園戦でも相手の9番の選手(FW大熊悠希)と対戦して、背負うのが上手い選手だったので、少し距離を空けてボールが出たタイミングで体を入れ替えボールを奪うということを意識しました。

ーーインターハイ出場が決まりましたが、どういう舞台にしたいと思っていますでしょうか?

 自分たちは1年の時から「全国ベスト4」ということを目指していて、それを成し遂げるためには、今日のような試合内容では勝ち上がれないので、ここからさらにレベルを上げて全国基準で戦えるようにしたいと思っています。

ーー出場した関東大会での経験はどういう形で活かされていますでしょうか?

 前橋育英と戦って結果としては大敗(1-4)で、まだまだ全ての面で足りない部分があると感じましたし、練習での物足りなさだったり、日常生活でのレベルの低さも感じたので、そこは修正したいと思いました。

ーー関東大会での敗戦から今日まで、どんなことに力を入れてきたのでしょうか?

 チームの士気を上げることだったり、自分自身のメンタルのコントロールというところです。前橋育英戦では、自分でも「もっとできたんじゃないか」と強く感じる部分もありました。キャプテンとしてリーダーシップなど全国基準じゃないと思ったので、自分自身のレベルを上げて、そしてチームのレベルも上げられるようにしたいと思っていました。

実践学園DF土方飛人

ーー逆に大敗する前までは「このチームは行ける」と思っていた部分もありましたか?

 帝京さんはいなかったですけれども関東予選では東京で優勝して自分たちなりに自信もついてきた中だったんですけれど、やはり全国常連高と対戦して、力の無さを痛感させられました。

ーーここ数日、チームの雰囲気が良くなかったということを深町監督が話されていましたが何か感じるところはありましたでしょうか?

 ある程度の緊張感でやれているということはあるんですけれども、士気だったり、どこか物足りない部分があって。チームはまとまってはいたのですが、(インターハイ出場が決まる)準決勝戦を前に上げ切れていたのか少し疑問符がつくところはありました。監督から「インターハイ出場がかかった試合を戦う前の雰囲気じゃないよね」という話を受けて、もっとやらなければいけないと感じました。

ーー具体的にはどういったことをミーティングで話したのでしょうか?

 前橋育英戦での敗戦から、「二度と負けたくない」という気持ちが強くなって、試合に負けた借りをインターハイで前橋育英さんに返すためには、もっと上げていかないと同じ結果になってしまいますし、「敗戦を活かさないと意味がない」ということなどを話しました。

ーーそこで空気が締まったという感じでしょうか?

 そうですね、引き締まりました。ツメの部分で甘いところがあったというか。監督からも締めてもらうことができたと思います。

ーーインターハイ出場が決まりましたが、どういったプレーをしたいと思いますでしょうか?

 やはり前半の入りが甘かったり、ツメの甘さは自分たちの弱さだと思いますので、普段の練習や日常生活の部分から常に高いレベルで、自分たちが思っているよりも高い意識でやっていきたいと思います。

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選