成立学園・五十嵐和也監督

 第82回、そして第84回と2度の選手権大会出場を誇り、多くのプロサッカー選手を送り出していることでも知られている成立学園。最近では多くの大会で上位に食い込み、昨年度のT1リーグでは優勝を果たすなど強豪校の仲間入りを果たした成立学園を率いる五十嵐和也監督に、インターハイ予選1次トーナメントのブロック決勝後、話をうかがった。

ーーまず今日の試合を振り返っていかがだったでしょうか?

 リトリートしてくる相手に対し、攻撃の部分のクオリティはちょっと低かったですね。そこをもっと高くして、点が取れるようにしないといけないなと思っています。

ーー後半の途中までは、なかなか崩し切るというところまでいかなかったように感じましたが?

 最後のところは、もう思い切った仕掛けであったりとか、 思い切ったシュートだったりというのを選手たちが意識してやらないといけないのかなと思いますね。崩し切ってシュートを打つのではなく、そういった部分で思い切った仕掛けが欲しかったなと思っています。そして、やはりフィニッシュの精度を改善していかないとうまく点が取れないかなというのは感じています。

ーー関東大会東京予選の準決勝(実践学園戦)から10日ちょっと期間がありましたが、その間今日の試合に向けてどういったところを修正しようと考えられていましたでしょうか?

 あの試合はボールを保持しているゲームだったと思うんですけれども、カウンターを受けてしまい失点してしまったという試合でした。ですのでその辺のコミュニケーションは注意して話しました。それはこれからも大切になってくると思いますので、選手たちに意識して伝え続けてきました。それと、ボックスの中のクオリティを、例えばスペースに出てみたりなど、上げていかないとなかなか点は取れないというところを意識しました。

 ただ今日はシュートで終わろう、フィニッシュで終わろうというところは、また1つ課題として残ったかもしれません。それとカウンターに対しての守備の部分は、攻めているだけに少し疎かになってしまった部分もあるかなと感じています。その辺は実践学園戦から、時間はあまりなかったんですけれども、選手たちにより意識をさせて、これからも積み上げていけたらなと思っています。

試合前にミーティングをする成立学園イレブン

ーーディフェンスの面ではバックス陣が堅く守っていたかなと思いますが守備に関してどういった評価だったでしょうか?

 どんな試合でも必ずピンチはあるので、そこを0点で抑えたというのは評価できるとは思いますけれども、起点になる部分の取られ方であったり、ちょっとしたポジショニングの修正で、もっと良くなるんじゃないかなと思います。今日は攻めているけれどもカウンターを受けないような守備というのを意識してやってきたんですけれども、これから先の戦いではそれをもっと意識して、ボールを動かしながら、最後フィニッシュで終われるように、 そこの切り替えのスイッチもしっかりやっていけたらと思っています。

ーー相手にチャンスらしいチャンスは作らせなかったと思いますが?

 そうですね、 そこはもうボールを取られた後の切り替えとか、みんなよく頑張ってくれたかなと思います。ただ、ちょっと自分たちで苦しくしてしまっているところがあるので、中盤から先、バックラインからのフィードというところはもう少し改善していきたいと思っています。前だけで動かすのではなくて、バックライン含めてそういうボールの動かし方をしようということで、今日の試合は臨みました。

ーー五十嵐監督から見て、今日のMOM(マン オブ ザ マッチ)は誰だったでしょうか?

 難しいですね。今日はみんながよく動いて無失点に抑えてくれましたし。攻撃面でも少し改善しようという選手たちの意思が見えたのかなと思います。

ーーこれから厳しい戦いが続くと思いますが次戦に向けての意気込みをお願いします

 ボールをしっかり動かしながらフィニッシュで終われるような成立のサッカーを貫くのと、守備のところではゴール前のクオリティを上げていきたいなと思っています。どういう形で伝えて、どういう風に守るのかというところをしっかり高めていきたいと思っています。

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選