青森山田の黒田剛監督(写真=矢島公彦)

 1月9日、第99回全国高校サッカー選手権の準決勝が埼玉スタジアム2○○2で行われ青森山田(青森)が矢板中央(栃木)を5-0で下し3年連続の決勝進出を決めた。

 試合後青森山田の黒田剛監督は、「前半に2得点できたということが非常に大きかった。リスタートやカウンターからの蹴り合いや撃ち合いになってはいけないなという入り方をしたんですけど、落ち着いてサイドに動かしながら1点は流れから1点はリスタートからという形で上手く2点取れたことによって我々の意図する戦い方ができたのでは。前半0-0でいったりビハインドになるのが一番最悪でしたので、そういう意味では理想的な入りから結果として上手く機能した試合だったのではないかと思います」と振り返った。
 「選手たちに伝えたのは、蹴り合いになったりリスタート合戦にならないように、年間通じて積み上げてきた青森山田らしさ、球際の強さや巧みさ、いろんなことができるのが青森山田なんだと。特に相手のサッカーに付き合わずしっかりと左右にボールを動かしながらポケットを攻略し攻めていこうと取り組んだのが功を奏して良い流れで進められました。結果としても5-0と決勝戦に繋がる良い終わり方ができたんじゃないかと思っております」と語った。

 青森山田DF藤原優大キャプテンは、「青森山田らしいサッカーができたかなとは思いますがまだまだ課題はあります。まだまだできる部分があるので、そこをもう1回チームとして確認して、決勝では今までの集大成と言えるような素晴らしい試合をしたいと思います」と試合を振り返った。
 笑っても泣いても高校ラストマッチの決勝戦、この3年間を振り返っては「センターバックへのコンバートなどもありました。ポジション云々より黒田監督から欠点を失くせと言われてきた。それに対して取り組んだ結果がアベレージを上げましたし、今の自分の礎となっています」と力強く語った。

 青森山田MF安斎颯馬は、「昨年準優勝と悔しい結果に終わってしまって今年は王座奪還を目指してやってきたんですけど、先ずは決勝の舞台に立たないと意味がないので今日の準決勝気を引き締めて挑みました。その(決勝の)舞台に立てることは良かったです」と謙虚に語った。
 ここまで得点ランキングトップタイ、この日も自身ハットトリックの活躍に関しては「プリンスリーグでたくさん点を取れたことが自信に繋がっています。ここまでディフェンス陣が攻撃面でも活躍していたので、前線の選手としてチームに貢献したい気持ちは強かった。結果で貢献できて良かったです」と自信を覗かせた。

【次のページ】 矢板中央高橋健二監督

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権