栗田大輔監督(写真提供=明治大学サッカー部)

 1921年に創部された名門・明治大学体育会サッカー部。2019年には史上初となる学生タイトル全五冠制覇を達成、2020年度の4年生15人中、12人がJリーグ入りするなど、近年の大学サッカー界において“最強”の名を欲しいままにしている。創部100周年を迎える今シーズンは、どんなことを目標にしているのか? 昨シーズンの振り返りなどを含めて、栗田大輔監督に話をうかがった。

ーーまず栗田監督のご経歴を教えていただけますでしょうか?

 静岡の清水東高校出身で、卒業後に明治大学へ進学しました。大学卒業後は社会人となりサッカーを続けていまして、2013年に明治大学サッカー部のコーチに就任しまして、2014年に助監督、2015年から監督に就任しました。それと2005年に横浜市で小・中学生を対象としたサッカークラブ「FCパルピターレ」を設立しました。

ーーコロナ禍という中での昨シーズンを振り返っていただけますでしょうか?

 昨シーズンに関して言えば、やはりコロナという状況下で、関東大学サッカー連盟を中心にして、一年間大会を運営できたということが学生たちにとって非常に大きかったと思います。もちろん勝ち負けということもありますが、それよりも、日程面で厳しい時もありましたが、それでもリーグ戦がすべて行なわれたり、「#atariimaeni CUP」という全国大会が開催されたり。通常であれば「開催不可能」という判断が下されてもおかしくない状況の中で、みんなの矢印が「どうやったら開催できるか」という方向に向いて、鋭意工夫し、そして徹底した感染対策をしながら無事乗り越えられたことが本当に大きかったと思います。そういう中で、リーグ戦が行なわれたこと、そして今年で100周年を迎える歴史あるサッカー部において、初の2連覇を成し遂げることができたことは、とても価値のあることだと思っています。

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