鹿児島実業の森下和哉監督

 "鹿実復権"を前監督の故松澤隆司氏から託された、森下和哉監督。前回に引き続き中編は、監督の考えるチームフィロソフィーについて伺った。
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ーー監督が目指すチーム作りとは。

 大きく変わったキッカケは、昨年の不祥事です。当校は、日本一と言って良いほど校則が厳しい。部活動でもそれに倣って厳しく指導をしていました。その結果、大人の前ではやっていても陰では分からない状況だったと言えますし、悪く言えば、指導者としての自己満足だったかもしれません。
 その経験を踏まえて、今はトレンドかもしれませんが、選手の主体性を重じて指導を行うようになりました。トレーニングの内容やOFFの取り方についても、選手と対話し意見を聞くようにしています。最初は何をふざけたこと言ってるんだと思うこともありました...(笑)。ある程度、選手たちに任せるところは任せて、でも譲れないところはしっかり言う。トップダウンとボトムアップのハイブリッドとでも言いますか、その形がウチにはピッタリではないかと思い取り組んでいます。

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