インハイ決勝は桐光学園と明秀日立の顔合わせに

 誰がこのカードを予想しただろう。北海道旭川市で開催されている令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)は8月4日に決勝を迎え、桐光学園(神奈川1)と明秀日立(茨城)が対戦することになった。

 桐光学園は神奈川で歴史を築いてきた伝統校であり、2019年大会を制すなど近年も全国的な実績を残している。3大会ぶり15回目の出場となった今大会は、初戦(2回戦)で成立学園(東京2)を3-1で破ると、続く3回戦では帝京大可児(岐阜)に3-1で勝利。準々決勝ではMF7安齋悠人(3年)、MF8神田拓人(3年)、FW9網代陽勇(3年)といった年代別代表やその候補に選出される実力者が多く揃う尚志(福島)を1-0で撃破。準決勝では古豪復活を掲げる国見(長崎)との接戦をPK戦の末に制してきた。

 そして驚きなのが、対する明秀日立である。全国の上位にコンスタントに名を連ねる高校ではなく、選手権では2017年度にベスト8に進んだものの、インターハイではこれまで3回戦進出が最高成績。全国トーナメントで4強に残ったのは4大会ぶり4回目の出場となった今回が初で、当然決勝は未踏の舞台だ。それでも衝撃な快進撃を続ける強さは本物。1回戦でプレミアリーグWEST首位の静岡学園(静岡)を2-1で下すと、2回戦で関大一(大阪)に2-0で勝利し、3回戦ではプレミアリーグEAST首位の青森山田(青森)を1-0で撃破。ビッグ2連破の勢いのまま準々決勝では高知(高知)を1-0で下し、準決勝では日大藤沢(神奈川2)を3-1で破り、まさに旋風を巻き起こしている。

 そんな2校が顔を合わせる決勝で注目したいのは、”強度対決”。いずれも試合を通じて高いインテンシティを維持できるタフさが売りで、激しい球際の競り合いが予想される。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)