MF小川真尋(東海大付属福岡/3年)写真=森田将義

MF小川真尋(東海大付属福岡/3年)
 181cmの大型レフティーで、50mを5秒9で走るスピードも備えたサイドアタッカーで、これほどのポテンシャルを持った選手は全国を探してもそうそういない。今はまだ全国的に無名の選手だが、大学を卒業する頃にはより多くの人が知る存在になっているだろう。

 昨年から”華麗なる猛虎”の主力として、速さを活かした突破を繰り返してきたが、今年に入ってからは「スピードに加えて力強さをつけたかった。フィジカル面でも相手のCBをねじ伏せられたら良いなと思った」と新型コロナによる自粛期間中に筋トレ器具を購入し、肉体改造に着手。活動再開後はスピードを封じられたら苦しんでいたこれまでとは違い、力強く相手の守備網をこじ開ける場面が増えてきた。

 これまではサイド一筋でプレーしてきたが、今夏にチームが4-3-3から4-2-2へとシステム変更をしたのを機にサイドアタッカーからCFへとコンバート。決定機を作る側から決める側への変更や、前からのプレスなどタスクの違いに戸惑いを見せながらも、「FWはターンしたらゴール前という場面が多くて良い。ドリブルで仕掛けるのは得意なのでサイドも楽しい。どっちもできる選手になりたい」とやりがいを感じている。昨年以上に迫力を増したプレーは、そう簡単に止められない。リーグ戦が始まる9月以降は、ピッチ上で大暴れしてくれるはずだ。

(文・写真=森田将義)