DF宮川歩己(日大藤沢/3年)写真=森田将義

DF宮川歩己(日大藤沢/3年)
 気迫のこもったヘディングでの跳ね返しが光るCBで、「強い選手とやった方が楽しい。大会を勝ち上がるごとにモチベーションが上がっていく」というメンタリティーも目を見張る。横浜F・マリノスジュニアユース追浜時代から空中戦には自信を持っていたが、DF青木駿人(現・日本大学)と組んだ昨年は課題の改善が進み、より穴の少ない選手になっている。「今まで足りなかったカバーリングだけでなく、攻撃についての意識も高くなった。特に選手権を勝ち上がっていくにつれ、二人の連携が良くなった。青木くんのおかげで今の僕がある」。

 昨年まで中盤やFWでプレーしたDF牧来夢と組む機会が多い今年は自らがDFラインを引っ張る立場だ。「今年はビルドアップ型、守備型、持ち上がって攻撃参加していく選手と色んなタイプがいる。それぞれに合ったカバーリングやポジショニングのコーチングによってチームが変わる。常に試合に出させてもらっている自分が、誰が出ても勝てるチームにしなければいけない」。同時に主将の重責も担っており、「キャプテンとしてプレーで見せて行かなければいけない。自分にプレッシャーをかける意味でも、意識を上げてプレーするのが成長に繋がっていくと思う」と口にする。

 8月上旬に行われた和倉ユースでも試合の難易度が高まるにつれ、その存在感は増していった。活動がより本格的になり、強力なアタッカーと真剣勝負を挑む機会が増える9月以降は、「自分の武器である空中戦の強さを神奈川県レベルではなく、全国で誰にも負けないレベルになりたい」と意気込む宮川の躍動する場面が増えそうだ。

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