MF永長鷹虎(興國/2年)写真=森田将義

MF永長鷹虎(興國/2年)
 今年の興國は特別指定選手として、すでにJリーグデビューを果たしたFW杉浦力斗(ツエーゲン金沢内定)と横浜F・マリノスへの同時加入が話題となったGK田川知樹、DF平井駿助、MF樺山諒乃介の3選手が注目されるが、もう一人注目して欲しい選手がいる。「歴代のアタッカーの中でも、テクニックは一番」と内野智章監督が評するMF永長鷹虎(2年)だ。今年に入り、選手投票により、FW大垣勇樹(名古屋グランパス)や、FW村田透馬(FC岐阜)らレジェンドが背負った14番を託されたことでも、その実力は分かるだろう。来年のエース候補と言える注目株だ。

 最大の持ち味は、「誰にも負けない自信はある」と胸を張るドリブルだ。柔らかないボールタッチから相手の逆をうまくとり、緩急をつけた突破で警戒網を無力化させる。スライディングをジャンプしてかわすような身のこなしも含めて、プレーは軽やかだ。これらのプレーは小学校から高校入学までの9年間、ドリブルを徹底するチームでプレーしてきたことで磨かれた。長所は鋭い武器となる一方で、球離れの遅さを指摘されることも珍しくなかったが、ウイングからトップ下にコンバートされた今年は、以前より増したプレッシャーをかわすため、判断良くパスを選ぶ場面も増えてきた。また、身体が出来上がってきたことによって、スピードも増しつつある。注目度が高まる前に一チェックして置いて損はないアタッカーだ。

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