2005年の創部以来、阿部浩之（ガンバ大阪）、久保田和音（鹿島アントラーズ）らを輩出しながら躍進を続ける新鋭校・大阪桐蔭。守護神GK上田人志を主将に据えた今チームは堅守速攻を標榜し総体大阪府予選を制した。履正社、関大北陽らライバルを退けての連覇。全国では2回戦敗退に終わったものの大阪にて改めて強さを誇示した。

　しかしながら、夏場以降のチームは次第に苦戦を強いられる。プリンスリーグ関西では第11節終了時点で首位に立つなど、最後まで熾烈を極めた優勝戦線に残って奮闘するも6位。優勝した神戸弘陵（兵庫）が、プレミアリーグ昇格を決めたことでその悔しさは一層増したことだろう。また、7年ぶりの出場を目指した選手権ではシードを得て迎えた初戦で敗退。5回戦大阪学院大高（大阪）に3失点を喫する完敗で涙を飲んだ。

　見据えるのはあくまでも全国舞台。強豪ひしめく激戦区・大阪を勝ち抜くことは決して容易ではないものの、FW田村浩都やGK稲垣佳祐ら好選手が揃う来季、彼らが台風の目となる可能性は高い。

▽2015年主なシーズン戦績
リーグ戦：プリンスリーグ関西6位
総体：全国大会2回戦敗退
選手権：大阪府予選5回戦敗退

▽2015年ピックアップゲーム
高校サッカー総体（インターハイ）：全国高校総体「2015 君が創る 近畿総体」1回戦　vs新潟明訓（新潟）
観戦記事：「清水大輝の決勝弾で大阪桐蔭、苦しみながらも初戦突破！」

▽2015年ピックアッププレーヤー
【FW今岡陽太】
　2015年シーズンはルーキーながら主力に定着。中学時代にはヴィッセル神戸U-15でエースとして活躍したストライカーは、プリンスリーグ関西でチームトップの6ゴールを挙げた田村らとともにチームの攻撃を牽引した。今年9月には兵庫県代表として国体にも出場。来季もさらなる活躍が期待される。