写真:東福岡MF藤川虎太朗(2015年総体より)

 先日閉幕した第94回全国高校サッカー選手権大会。高校サッカードットコムでは各地域別に今大会の活躍を振り返る!第6弾は【九州編】!

 まずは17年ぶり3度目の日本一へと登り詰めた東福岡(福岡)。昨夏総体準優勝校・市立船橋(千葉)、前回大会優勝校・星稜(石川)と、優勝争いにおける対抗馬へと名乗りを挙げた強豪をいずれも退けての勝ち上がり。注目のファイナルでもその力を存分に発揮すると、國學院久我山(東京)を全く寄せ付けなかった。

  昨夏総体を制し、ライバルチームからターゲットと位置付けれた中での夏冬連覇。他チームを上回る夏から冬に掛けてのレベルアップは、総勢280名を越えるチーム内で繰り広げられる激しい競争の賜物である。そんな中、早くも来季の“赤い彗星”に懸かる期待度は高い。負傷の影響で出遅れたものの、今大会初スタメンを飾った準決勝、そして決勝でもゴールを挙げた昨夏総体得点王MF藤川虎太朗や、全試合にスタメン出場を果たしたMF鍬先祐弥、DF小田逸稀、DF児玉慎太郎ら下級生ながら出場機会を得た選手は少なくなく、再び頂点を狙える陣容を整える。東福岡にとって選手権連覇を見据えたシーズンとなる2016年も注目したい。

 一方で、その他九州勢はいずれも納得いく結果を得ることができず。国見長崎総科大附らを退けて初出場となった長崎南山(長崎)は桐光学園(神奈川)に完敗し初戦敗退。昨夏総体に続いて今大会でも全国初勝利を逃し、全国の厳しさを痛感する結果に。また、10年度、13年度と過去2度経験した8強越えへ照準を合わせた日章学園(宮崎)も2回戦敗退。富山第一(富山)との初戦を0対1と僅差で競り負けた。

 さらに大津(熊本)も九州勢苦戦の一因に。前回大会準優勝校・前橋育英(群馬)との初戦、2度リードを奪われる展開に粘りを見せて追いつくも、最後は後半アディショナルタイムに勝ち越しを許し力尽きた。来季のガンバ大阪入団が内定しているDF野田裕喜、FW一美和成に加え、プリンスリーグ得点王MF原岡翼、背番号10を背負うMF吉武莉央ら好選手を並べ優勝候補にも挙げられた中での早期敗退。来季こそ悲願の日本一を期待したいところだ。

▽各校結果は以下の通り
東福岡(福岡)・・・優勝
佐賀北(佐賀)・・・初戦敗退
長崎南山(長崎)・・・2回戦
大津(熊本)・・・2回戦
大分(大分)・・・初戦敗退
日章学園(宮崎)・・・2回戦
鹿児島城西(鹿児島)・・・初戦敗退
那覇西(沖縄)・・・初戦敗退

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権