第94回全国高校サッカー選手権東京都2次予選はA・B両ブロック共に西が丘へと戦いの場を移す。高校サッカードットコムでは全国へ向けた注目のセミファイナルを大展望!

写真:総体時「帝京vs東京朝鮮中高級学校」

■東京朝鮮中高級学校vs帝京
 総体予選での対峙からおよそ5ヶ月、延長戦までもつれ込む激闘(総体対戦時試合記事)を演じた両雄が西が丘を舞台に再び相まみえる。

 ここまで駿台学園都立日野台に打ち勝ってきた今季総体4強の東京朝鮮中高級学校。言わずと知れた大エース、FWリャンヒョンジュが脚光を浴びる中、攻守に高い総合力を誇るチームは初の全国出場を視界に捉える。一方過去6度の全国制覇、全国出場は34回を数える名門帝京は6年ぶりの優勝へ前進中。総体予選のリベンジマッチと位置付けるこの準決勝へ、公式戦ここ8戦負けなしと好調を維持し照準を合わせてきた。

 実力伯仲の両チーム、勝敗を左右するであろう一つ目のポイントとして“走力”を挙げたい。東京朝鮮中高級学校ではFWリャンヒョンジュ、帝京では今季T1リーグで共に6ゴールを挙げたMF長倉昂哉、MF鈴木啓太郎、そしてMF浅見颯人といったサイドを主戦場とする攻撃陣は高いスプリント能力、そして突破力を誇る。彼らを活かすスピーディーな攻撃をゴールへと結びつけるのはどちらのチームか。また、運動量も両者浮沈の鍵を握る。共に最終ラインから前線まで攻守に連動し、縦への速さを求める力強いサッカーを展開するだけあって、運動量で相手を上回ることは勝利への必須条件となる。フィールドプレーヤー10人の運動量、走行距離に注目してみるのも面白いだろう。

 続いてのポイントは“ゴールゲッター”の出来。東京朝鮮中高級学校では前述のFWリャンヒョンジュの3試合連続ゴールに期待が懸かる。先月には北朝鮮代表としてU-17W杯に出場を果たしたストライカーはここまで、駿台学園戦で今大会初ゴールをマークすると都立日野台戦では4ゴールと大暴れ。さらに6月の前回対戦時にはハットトリックを達成しているだけあって当然相手の警戒は強まるが、期待を一身に背負うエースはどのような活躍を見せてくれるのだろうか。一方の帝京は今季T1得点ランキング5位のMF桑島健太に注目。中央での攻撃構築力に長けるゲームメーカーは効果的な前線への飛び出しや優れたシュートセンスも魅力的な選手である。MF長倉昂哉らと共に、是非ともチームを勝利に導きたいところだ。

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権東京二次予選

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