本格的な新チーム始動が目立つ高校サッカー界。高校サッカードットコムでは新シーズンに飛躍を見据える全国の強豪校を紹介する。

【vol.12韮崎(山梨)】
 昨夏の総体で沸いた山梨において絶対王者の陰でもがく古豪がいる。09年、山梨学院高等学校を全国優勝に導いた名将横森巧監督がかつて指揮を執り、1975年の高校総体での初優勝をはじめ選手権ではベスト4進出11回、うち決勝進出5回を誇る強豪韮崎。あの中田英寿氏の母校であることからもその知名度は高い名門が迎える新シーズンは、希望に満ちたものとなるのだろうか。

 「グリーン旋風韮崎」と全国のチームから恐れられたのも今は昔。韮崎は全国どころか、王者の地位を確実のものとする山梨学院高等学校や昨夏の総体に出場した帝京第三ら私立校の台頭によって山梨県における立場までも失ってきた。それでも2年前、同校OB今村優貴監督の就任が一つの転機となる。名門としてのプライドばかりが先行し、結果を残せずにいたチームに、新指揮官は生命線であるハードワークの徹底を促す。その結果、就任初年度の2013年総体では7年ぶりに県大会優勝を飾るなど輝きを取り戻した。韮崎の活躍に全国で「古豪復活」の文字が躍った。

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