2ゴールを決めた中村について加見監督は「中村の良さは突破力。2枚、3枚いける」と特に2点目の相手DFを何人も剥がしてのゴールが彼の真骨頂だと語る。中村自身も「DFの間を抜けていくような、間を割って入っていくようなドリブルが得意」と相手を剥がしてゴールまで持ち込むことに自信を見せる。

 また、聖和学園は足下の技術、ドリブルに注目が集まりがちだが、近年は強度を上げることにも取り組んでいる。「今までまりやっていなかったディフェンスも上げないといけません。相手にサッカーをやらせないように、普段からバチバチやっています」と加見監督も練習の成果を語る通り、強度で八戸学院光星を寄せつけず、相手をシュート2本に抑えた。

 チームの目標は「優勝」と語る中村。「サイドバックを完全に剥がして、クロスを上げきって、(安原)知希にボールを上げればシュートを決めてくれますし、自分でも得点を決められたら」と意欲を見せる。「トーナメントはなかなか経験できないので、この経験を大事にしたいです。負けたら終わりなので、勝つことを強く思いながらプレーして欲しいです」と語る加見監督。攻守でタレントの揃った世代で、まず東北の頂点を目指す。

(文・写真=小林健志)

▽第23回東北高等学校新人サッカー選手権大会
第23回東北高等学校新人サッカー選手権大会