日大藤沢のGK野島佑司は勝利の立役者に(写真=佐藤亮太)

 その殊勲は188センチのGK野島。止めた5人目のコースは「わかっていた」という。「PKはすごく練習してきた。ギリギリまで我慢して動かず、GKコーチから教えられた相手の『ここを見る』という場所を見ていたので、どっちに来るか分かった。直前まで我慢して、そうしたら相手がどちらに蹴るかわかる。練習を重ねてきた結果」と胸を張った。

 野島はそもそもPKは得意ではないそうだが、日大藤沢は東海大相模との準々決勝もPK戦を9-8で制し、勝ち上がっている。2試合続けてのPK戦勝利に、「PKを止めて勝てたことは自信になるので嬉しい。本当は前後半で決めたかったが勝ち切れたことは大事」と誇らしげだった。

 ひりつくようなゲームを勝ち切り、2大会連続10回目のインターハイへの切符を勝ち取った日大藤沢。それでも「もう1点取れるチームにならないと全国ではもうひとつ、ふたつ、日本一になるチャンスはない」と佐藤監督。

 「次の決勝も締めていかないといけない相手」と翌18日、桐光学園との決勝戦を見据えた。

(文・写真=佐藤亮太)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選