22番FW河野朔也のゴールで逆転(写真=会田健司)

 1点ビハインドの履正社は後半頭から準決勝で打撲をしていた10番MF名願斗哉を投入する。それでもシュートまで持ち込めない展開が続いた履正社は、42分に17番MF杉本銀士と22番FW河野朔也を投入。

 そして遂に履正社が試合を振り出しに戻す。前日の疲労もあり、相手の足が止まりだした60分、ボックス内の密集したところで9番FW古田和之介が強引にシュートを放つと、「自分の前に転がってきたのでシュートで終われたらいいなと思って」とDFに当たって跳ね返ったボールに名願がダイレクトで右足を合わせる。このシュートがDFに当たりディフレクションしてゴール左に吸い込まれた。

 同点に追い付き勢いに乗る履正社は62分、前線への浮き球のこぼれを拾った河野が「途中から自分が出て短い時間しかなかったので、やるしかないと思っていて、(ボールが)来た瞬間から打つ気でいました」とワントラップして迷わず右足でミドルシュートを放つと、ゴール左隅にシュートが収まり逆転に成功。

 この河野のゴールが値千金の決勝ゴールとなり、履正社が2-1で関大北陽に勝利した。

 途中出場で大仕事をやってのけた2年生FWの河野は「シュートがちょっとボテボテだったんですけど、(シュートの行方を)見ていたらいいコースに行っていて入りました」とゴールシーンを振り返り、「履正社は優勝したことがなかったので優勝したかったし、先輩にも優勝を届けたかった」とこの試合への気持ちは強かったと話した。

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