中央トーナメント1回戦 大阪商大堺 vs 香里ヌヴェール学院

 スコアレスのまま後半を迎えると大阪商大堺が猛攻を仕掛ける。しかしゴールポストに弾かれるなどチャンスを生かすことが出来ない。

 ゲームが終盤に差し掛かると、ここまで球際での激しいバトルが続いていただけに、ケガ人や足をつる選手も。

 後半アディショナルタイムには大阪商大堺にチャンス到来。10番MF村上魁がボックス内右を深くまで侵入し切り返して左足を振り抜く。しかしこのシュートはGKの正面を突いてしまい後半終了のホイッスル。スコアレスのまま決着はPK戦までもつれ込んだ。

 先攻大阪商大堺、後攻ヌヴェールともに2本成功。3本目はヌヴェールの21番GK加藤里玖都がシュートストップをみせれば、大阪商大堺の1番GK大川愛翔もセーブをみせ譲らない。しかし大阪商大堺は4本目をクロスバーに弾かれてしまうと、ヌヴェールは残りの2本を成功させ勝負あり。PK戦を4-3で制したヌヴェールが次戦に駒を進めた。

 苦しみながらも勝利を手にした香里ヌヴェール学院。この試合では相手のプレスを掻い潜ることが出来ずに苦戦を強いられた。それでも最後まで前に蹴らずにパスを繋ぐ選択をし続け、3バックの中央でビルドアップの起点となった5番CB出原響は攻守において活躍。10番MF久保田遥斗はデュエルの強さをみせた。

 一方、チャンスの数でもシュート数でも相手を上回りながら敗れた大阪商大堺。悔やまれるのはこの試合ではCKの機会が少なかったこと。空中戦に強さを発揮する4番DF松本良亮や後半投入した長身FW宮本光真にチャンスが欲しかったところだ。それでも守備陣はほとんど相手にチャンスを与えず、8番MF十川能人は圧倒的な運動量とアジリティの高さで攻撃を牽引した。敗れはしたものの見事な戦いぶりだった。

 (文・写真=会田健司)

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