一点リードで後半を迎えた履正社だったが思い通りの内容からは程遠く、「本当は使いたくなかった」(平野直樹監督)と連戦を見据え温存していた11番MF名願斗哉を投入。すると局面を個人で打開できる名願が入ったことによって一気に流れが変わり履正社が攻勢に出る。51分にはその名願が中央でドリブル突破をみせチャンスを作ると、4番MF竹腰智也も中盤でボールを回収し躍動する。

再三ドリブル突破をみせたツエーゲン金沢U-18MF柳村龍慎

 それでも追い付きたいツエーゲン金沢U-18は、9番FW平川悠人が前線で起点を作り、18番MF平川稜と後半から出場の19番FW中川豪がDFラインの裏を狙い続ける。しかしあと一歩のところで履正社DF陣のブロックに遭いゴールをこじ開けられず時間も経過していく。

 逃げ切りたい履正社は10番FW廣野大河が声を張り上げ何度もチームを鼓舞すると、18番DF森本恵大も気合の入ったヘディングでハイボールを跳ね返す。結局最後まで張山の1点を守り切った履正社が無失点で切り抜け1-0で勝利。決定戦に進出した履正社は12日にプレミア昇格をかけ、カマタマーレ讃岐U-18とバルコムBMW広島総合グランドで対戦する。

 (文・写真=会田健司)

▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2021プレミアリーグプレーオフ(参入戦)
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