ゴール前へドリブルで仕掛ける新田FW9久保 純平(3年)(写真=寺下友徳)

 さらにハーフタイム、新田ベンチは「済美は攻撃力があるので、バタつかずに仕切り直す」(キャプテンの右SB大野 哲平・3年)を再確認することで4-4-2のブロックを組む守備の安定感を取り戻すことに。62分にはクロスのこぼれ球に反応した久保がこの日2点目を入れて4対1と突き放した新田が終盤、済美の猛攻をしのぎ39年ぶり4度目の愛媛県大会制覇。同じく39年ぶり3度目となる全国高校サッカー選手権出場を決めた。

 試合後のTVインタビューでは「今までのOB、卒業生、新田高校にかかわるすべての人たちのおかげで優勝できた」と感慨深い表情を浮かべた新田・清水監督。数多くの人々の手を借りてついに重い扉を開いた黄色い軍団は、勢いをさらに増幅させて2勝・ベスト8を達成した初出場・第53回大会以来、46年ぶりの選手権1勝を目指す。

(文・写真=寺下友徳)

▽第99回高校サッカー選手権愛媛予選
第99回高校サッカー選手権愛媛予選