帝京大可児 vs 明徳義塾

 後半は対照的に明徳義塾のペースで試合が進む。攻撃にかける人数を増やし、ベンチから激しい檄を飛ばす小松晃監督の声に反応するように、積極的なプレスをかけて帝京大可児ゴールに迫るが、得点を奪うまでには至らなかった。

 明徳義塾のプレッシングに苦しむ時間帯が増えた帝京大可児だったが、52分には右サイドからチャンスを作り、シュートのこぼれ球をF Wの大森涼が決め、2−0と突き放した。2試合連続得点の大森は、今大会3得点目。同高校のOBでもあり、2017年大会で2得点を決めた兄の大森颯樹の記録を2回戦で超えることになった。その後も明徳義塾の猛攻を凌いだ帝京大可児は、2-0で勝利を収め、3回戦に進出。

 次の試合は、1月3日に駒沢競技場で開催され、前回準優勝の強豪、青森山田(青森県)と、これまでのチーム最高成績でもあるベスト16(2017年)超えを懸けて対戦する。

 試合後に、帝京大可児の仲井正剛監督が、「昨年の選手権でも、圧力のある守備から攻撃に展開するサッカーをしていて迫力を感じた」という強豪の対戦を控え、帝京大可児の2年生MFで、2022年に湘南ベルマーレへの入団が内定している鈴木淳之介は、「注目を浴びているプレッシャーを、(どのように)力に変えていくかを考えながら、良いプレーが出来るようにしたい」と、大会屈指の強豪との対戦への意気込みを語った。

(文・写真=池田鉄平)

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権