攻める大森学園と、守る都立国際。その明確な構図は後半に入るとさらに色濃くなっていく。後半開始早々36分、大森学園はFKから金子涼のクロスを田中蓮が頭で合わせ5点目。続く37分にも左サイドをドリブルで突破した遠藤和樹のアシストからまたも田中が決めてゴールを奪うなど、前半終了と同時にここまで攻撃の中心を担ってきた宮當をベンチに下げながら、攻撃力の低下を微塵も感じさせないゴールラッシュ。
 都立国際の気持ちも切れてきた43分には、右サイドでボールを受けた大多和勇輝がカットインから左足を振りぬくと、強烈なシュートがゴール左隅に突き刺さり7点目を奪った。

 まさに防戦一方の戦いを強いられた都立国際は両角颯をワントップに据え、中盤を厚くすることで守備から攻撃へと転じるきっかけを掴みたいところであったが、大量リードにも緩むことなくしっかりと形成された大森学園のDFラインと、ボランチによるブロックを崩すことができず。60分の岩田大和が放ったロングシュートを除いて、ゴールに迫った位置でのシュートは後半0本に終わった。

 好守で圧倒した大森学園。迎えた試合終盤にはここまで2ゴールずつを決めた金子拓哉、田中の2トップがハットトリック達成に揃い踏み。64分、左サイド坂口斗馬のアシストから金子拓哉が決めて自身のハットトリック達成でチーム8点目をもたらすと68分には左サイドからのアーリークロス、こぼれたところ田中が押し込んでこちらは後半の3得点でハットトリックを決めた。

 幸運な先制点をきっかけに圧巻の9ゴールを奪った大森学園。9対0の大勝で3回戦進出を果たした。