迎えた後半も勢いは止まらない。35分に宮原が右足でゴールを射抜き、ハットトリックを達成。43分に大島清(2年)が途中出場の中川颯己(2年)の右クロスに合わせると、左足で鮮やかな一撃を沈めてチームの7点目を奪う。さらに55分には、中川の突破から最後は宮原が自身4点目となる得点を決めて勝負あり。8−0で快勝した大津が決勝トーナメント進出を決めた。

 2戦合計17得点。圧巻のゴールショーに大津の平岡和徳総監督も手応え十分。「初戦の出水中央は厄介だと思っていたけど、しっかり勝ち切って(勢いに乗って)くれた。全部できたら、僕の仕事がなくなってしまう」と冗談を交えながら振り返ったものの、3−5−2の布陣が2試合を通じて機能した点は収穫だ。最終ラインから左CBの金子らが丁寧に繋ぎ、大島や杉山佳宏(2年)の両ウイングバックが高い位置でボールを受ける。そこに1年生10番の森田大智や2トップの宮原と半代将都(2年)らが絡み、テンポの良い仕掛けを見せていく。その攻撃の質は今大会でも頭一つ抜けている。

 16日の最終戦では宮崎第1代表の鵬翔と対戦する。初日の勢いそのままに勝利をつかめるか。圧巻の強さを見せた“公立の雄”に2日目も注目だ。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和元年度第41回九州高校U-17サッカー大会
令和元年度第41回九州高校U-17サッカー大会