危なげなく勝利を挙げた桐光学園にとって、この初戦は難易度の高いゲームだった。シードされた影響で最後に公式戦を戦ったのは10月の下旬。以降は他校が選手権予選を戦うなか、試合勘の維持に努めた。加えて、エースの西川も11月中旬まで不在。「コンディションは問題ない」と本人が話したとはいえ、少なからず影響があった。そして、何よりチームは夏の王者として追われる立場にある。この点も選手にとってはプレッシャーになった。

 だからこそ、指揮官もこの準決勝に向けて、慎重に準備を進めて来た。

「本当に大事なゲーム。選手に本大会の組み合わせ抽選の結果も最低限しか伝えなかったし、メンタル面をかなり大事にしてきた」

 王者ならではの難しさを抱えながらも、きっちり勝ち切ったのは流石の一言だ。出場権獲得まであと1勝。決勝の相手は最大のライバル・日大藤沢に決まった。1週間で最高の準備を図り、夏冬連覇の挑戦権を手にして見せる。

(文・写真=松尾祐希)

▽第98回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第98回全国高校サッカー選手権神奈川予選