県立浦和 本田哲也監督(写真=河野正)

――これもまた、浦高生らしい切り替えの早さと集中力の高さからなんでしょうね。

 まじめな生徒が多く、大したものだと感心します。こういう取り組みに対し、少し(練習時間などで)配慮してあげたいとも思います。プロ選手になるわけではありませんが、試合には勝たせてあげたいので、2時間のトレーニングの中で追い込む時は、しゃにむにハードな練習をするんです。効率よくやることが重要。それは一昨年、臨時コーチをしていただいた(浦高の大先輩で筑波大元監督の)松本光弘さんの教えもあります。追い込む時はこうやって練習するんだ、というものなどいろいろ勉強させてもらいました。

――勉強と部活動を如才なく両立できる浦高生だからこそ、身に付けられるものはありますか?

 理想を言えばグリット、何でもきちんとやり抜く力が身に付き、さらに高められたらいいなとは思いますが、両方やらなければそれが身に付かないとは限らないはずです。勉強と部活動をやることで高められるのは、時間の管理ではないでしょうか。自分できちんとタイムマネジメントができるようになる気がします。時間の使い方がうまくなり、部活動と勉強のメリハリを効かせられる力が付くと考えています。

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