(©拓殖大学麗澤会体育局サッカー部)

ーーリーグ戦の序盤に流通経済大学戦と東洋大学戦に連敗した時期がありましたが、その頃のチームの状態はいかがでしたか?

 東洋大戦はグラウンドコンディションに原因があったことを理解していたので、それほど不安はなかったですね。グラウンドコンディションに合わせる戦いをするというよりも、「ウチはウチの戦い方をする」ということを重視して戦います。昨シーズンは「低いボールを多用する」という戦術を軸に、ブレることなく戦うことができたと思っています。

 それと1シーズン前(2019年)の試合で印象に残っているゲームがあったんです。それは第19節の国士舘大学戦で。後半の残り10分くらいまで3-0で勝っていたんですけど、そこから10分で4点取られて3-4で負けて。結局そのシーズンは4位に終わり昇格できなかったんですけれども、その試合を勝ち切れていれば昇格できたんじゃないかなという思いもあって。選手たちも昇格できなかった悔しさは当然あったと思うんですけど、それと引き換えに「来年(2020年)は、ある程度上位で戦える」という自信のようなものを得たのが大きかったのかなと思います。

 明治大学さんや早稲田大学さんといったリーグ1部の上位校と練習試合を組んでも、互角以上のゲームをしたり、選手たちは「やれる」という手応えもつかんでいたので、連敗してもさほど影響は無かったですね。また、ここ数年のチームは、レギュラー争いも激しいんです。「俺が試合に出てやってやる!」というチーム内の激しい競争があるので、少し負けたくらいでは落ち込んだりしないですね。精神的にもタフになっているんだと思います。

 次回は昨シーズンにおいてターニングポイントとなった試合などについての話を紹介する。

(取材=高校サッカードットコム編集部)