MF葭岡遥来（日章学園／2年）写真＝森田将義

MF葭岡遥来（日章学園／2年）
　九州でも上位の強豪校でも、試合での存在感は目立つ。2年生ながらも、早稲田一男前監督が「お前が引っ張っていかないとチームは良くならない」と声を掛けいた通り、期待値は十分。入学してすぐAチームで出場機会を掴み、昨年度の選手権でスタメンを務めたことからも、実力は伝わるはずだ。

　付属中学時代はFWを務め、全中で得点王にも輝いたが、高校に入ってからの主戦場はボランチだ。以前とは違い守備に重きを置きながら、3列目でシンプルにパスを散らして攻撃のリズムを作り出す。持ち味を感じるのは、ボールを裁いた後の動きだ。タイミングを見て前方に顔を出す動きはストライカーとして身につけた感覚だ。本人も「相手を囮にして、裏に抜ける動きは中学時代にFWを経験させてもらったから身に付いた」と口にする。

　1月に行われた県の新人大会は腕の怪我で試合に出られず、スタンドから声援を送った。中盤の要を欠いた影響もあり、チームは0-1で敗戦。当時について葭岡は振り返る。「良い形で攻撃はできても、点が獲れないのが問題だった。自分が入って、チームを何としたかった」。怪我から復帰した2月の九州新人大会では、悔しさを晴らすかのような動きを見せた。予選こそ2アシストに終わったが、3位決定戦では2得点をマークし、実力を改めて証明した。今後は更なる活躍が期待されるため、名前を覚えておいて損はない選手だ。

(文・写真＝森田将義)