しかしその好成績の裏で露呈したのは接戦をモノにできない勝負弱さ。昨年6月に行われた総体予選準決勝、勝てば全国切符を獲得できる一戦では駒澤大学高等学校と対峙したものの、早い時間帯で数的不利の戦いを強いられると終盤に決勝点を許し粘り負け。さらには10月の選手権予選3回戦、都立東久留米総合との対戦でも2対2で迎えた延長戦でまさかの4失点を喫し力尽きた。厳しい試合をモノにすることができなければ当然全国への扉は開かない。大事な一戦で勝ち切る粘り強さこそが今、“トリコマ”イレブンに求められているのではないか。

 また、積み重ねた実績を糧に新たな1年に臨むチームには昨シーズンからの主力も多く在籍。昨年は左SBのポジションでレギュラーの座を掴んだDF伊藤富一はT2リーグ開幕戦の大成戦ではキャプテンマークを巻いてプレー。加えてFW片岡勇介、MF副島陸など献身的なプレーでチームへの貢献度の高い選手が顔を揃えている。冬の全国出場を最大の目標に掲げる都立駒場は実力伯仲の東京で主役の座を勝ち取ることはできるのだろうか。

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